いちえの「空飛ぶ声のBlog」

日々のあれこれ。

元気?と聞かれたら

「元気?」「元気ですか?」と聞かれると大抵困ってしまう。

『健康なんだけど、今日はちょっと肩こりがひどくて頭が痛い』とか

『花粉症の症状が出ているのか、夕べから鼻がつまる』とか

『今はなんともないけど、さっきまでお腹の調子が悪かった』とか

正直に答えるべきかどうかいつも悩んでしまう。

もちろん、すこぶる調子の良いときは「元気!」と即答するんだけど、

「元気!」と元気よく言えないとき、「元気じゃない」と答えて良いものかどうか。

かといって、「どうしたの?」と聞かれて説明し、心配してもらうほど調子悪いわけでもない。

例外は、すごく久しぶりにあった友人から「元気だった?」と過去形で聞かれる事。

これはちっとも困らない。

会っていない期間、大きな病気や怪我もなく過ごしていたら「元気元気!」と即答する。

「そっちはどう?」と聞き返すと

「もちろん元気よ」とか

「つわりがひどくてねぇ」とか

「去年入院してねぇ」とか、相手も大きな変化を伝えてくれる。

一番悩むのは、日常の挨拶として「元気?」と現在形で聞かれることだ。

ただこれは本当に健康かどうかを聞いているわけではなく「挨拶」なんだと思う。

でも、「元気」と聞かれると、『きのうはちょっと頭痛があったなぁ』なんて答えに悩んでしまう。

そんなに生真面目に考えずに、一言「元気!元気!」と答えておけばいいのに。

それにしても、この「元気?」と挨拶として聞く習慣は、前々から日本にあったんだろうか。

私はあまりなじみがない。

どちらかというと「暑いねぇ。」「寒くなったねぇ」「よく降るねぇ」など、

気候や季節の話題を挨拶にする方が、一般的だった気がする。

「急に寒くなったけど、体調崩してない?」と聞かれれば、

例え、ちょっと肩こりで頭が痛くても「うん、大丈夫。そっちはどう?」と答えられる。

一言「元気?」と聞くのは、時間も場所も季節も関係ない挨拶で便利かもしれないけど、

挨拶だからと言って「元気!」とオウム返しするのもなんだかちょっと寂しい気もする。

実は、今日もある人に「元気?」と聞かれた。

その人が働いているところは、ほとんど外国人で、会社での会話は英語。

私を見かけて「元気?」と聞くのは「How are you?」の感覚なんだろう。

だからこそ「うん、元気!」と答えれば良かったものの、

またもや悩んでしまい「まぁまぁ」と答えてしまった。

するとやはり「どうして?」と言われ、更に困ってしまった。

「ちょっと疲れ気味かな」なんてごまかしておいた。

一昨日は、イタリア語の先生から電話がかかってきた。

「アァ カズエ!コメ スタイ?(元気?)」と聞かれ、

「コジ コジ(まぁまぁ)」と答えてしまった。

これこそ、挨拶なんだから「ベーネ グラーツィエ!(げんきよ、ありがとう)」と答えておけばいいものを・・・。

するとやはり「ペルケ?(どうして?)」と言われてしまった。

説明するほどの理由もなかった私は、とっさに

「風邪ひきました」と日本語で答えた。(イタリア語でどういうか知らない)

風邪なんかひいてないのに。

先生は日本語が堪能なイタリア人だ。

その後、秋からもイタリア語講座を開くけど参加する?

というようないう話をもちろん日本語で会話した。

そして電話を切るときに先生が一言。

「オダイジニネ」

ああ、私って嘘つき。