いちえの「空飛ぶ声のBlog」

日々のあれこれ。

5月の香り

この季節になると、どこからともなく漂っている香り。

なんの香りかわからないけど、この香りにふれると、

懐かしいような、せつないような、嬉しいような、ドキドキするような、安心するような…。

不思議な気持ちになる。

今日の夕方、仕事に空き時間ができたので、

香りの正体を確かめようと、城山公園内を散策。

モッコウバラのような香りだけど、見渡してもモッコウバラが咲いているところはない。

遠くまで香るのかも、とモッコウバラが植樹されている美術館の裏に行ってみるけど、

まだ蕾さえみあたらない。

今満開のツツジからも香りはしない。

う〜む。

わからないまま仕事場へ戻る。

夜になると一段とその香りは強くなって、

窓を開けていた仕事場のフロア中がその香りに包まれた。

近くにいたスタッフが

つくしのニオイがする」と言い始めると、

「カルキのニオイやろ〜」と言う人も。

私はやっぱり「モッコウバラのように感じる」というと、

20代半ばの男の子が「出会い」の香りだと言った。

「出会い」の香りで「クラス替え」の香りなんだそうだ。

すごくわかる!

毎年この香りを感じる頃は、春に出会った新しい仲間と仲良くなれる頃。

ちょっとドキドキも、ワクワクも、

そしてちょっぴり不安な感覚も…。

そんな感情がこの香りの中に記憶されている。

そこに通りかかったのが、

とても文化的な素敵な人生の大先輩Iさん。

「これはね、広葉樹の若芽の香りだよ。」

「え?花じゃないんですか?」

「この周りにある楠なんかの近くに行ってごらん、香りが強くなるから」

ということで、仕事帰りに公園の楠に近づいてみた。

確かに香りは強くなる。

で、新芽を手にとって香りを確かめる。

・・・よくわからない。

明日、明るいうちにもう一度ちゃんと確かめよう。

楠の新芽なのかどうか。

Photo_2

いずれにしても、

香りの中には記憶が沢山つまっていくのだと思う。

「出会い」の香りだといった彼は、

「僕、この香り、大好きなんです。若返る気がするし」

そうか、若返るのか。

うん。