いちえの「空飛ぶ声のBlog」

日々のあれこれ。

拍手のタイミング

クラシックの演奏会に行った時、どんなお客さんが来ているのかよくわかるのが「拍手のタイミング」

田舎で行われるコンサートほど、一般的には拍手をしない所で拍手が起きると言われている。

ところが、今日、行ってきたコンサートは、東京の23区内という都会の立派なホールでの演奏会だったが、一般的に拍手しないところ(楽章と楽章の間)で拍手が起こっていた。

正直、安心した。

なーんだ、田舎だけじゃないじゃん。

拍手のタイミングでわかるのが次のようなこと。

その1.クラシックの演奏会に行き慣れていて、曲のこともよく知っている人が多い演奏会。

その2.クラシックの演奏会は行き慣れているが、その時演奏される曲は良く知らない人が多い演奏会。

その3.クラシックの演奏会に行き慣れていないし、曲のこともよく知らないが、音楽好きな人が多い演奏会。

その4.つきあい等で仕方なく来ている人が多い演奏会。

等々・・・。

その1. の時は、我一番に拍手をしようと争うように拍手を始める人がいる。

 それもマニアックな曲の演奏会の時には特に。

その2. の時は指揮者、もしくは演奏者が客席を向いたり礼をしたりするタイミングを待って拍手をする人が多い。無難だ・・・。

その3. の時は、曲の終わりではなく楽章の終わりなど曲に切れ目がある度に拍手が起こる事が多い。律儀な人たちだ。

その4. になると、拍手から「はい、お疲れさま」という声が聞こえてきそうな音になる。

今日の演奏会はその3の客層だったのだと想像する。

演奏会自体は世界初演の曲があったりと目新しい曲が並んでいたけれど、

とっても取っつきやすい曲で、演奏も格好良かった。

入場無料で、希望者は往復はがきで整理券を申し込むという形だったので、

その3の客層になったのだと推測する。

格好良くて暖かい演奏会だった。

さて、拍手の話に戻ると、

タイミングとして失敗がないのは、指揮者や演奏者の礼にあわせるというその2.の方法だ。

しかし、拍手というのは義理や義務でする必要はない。

「感動したよ、ありがとう」の気持ち。

客席から舞台への感情表現だ。

感動したら、たとえそれが一般的でない場所であってもして良いと思っている。

それの現れが、オペラでアリアを歌い終わった後の拍手だと思うし。

(アリアの後だって、義理でしている場合もあるけれど)

「クラシックの演奏会って、どこで拍手したらいいかわからないから、聞いてる方が緊張する」といわず、感動したところで拍手をすればいいと思う。

それが例え、楽章と楽章の間であっても、あふれ出る気持ちは抑える必要はないと思う。

余談だが、

私は・・・正直なので、良かったときは手を上に上げ気味にして、割れんばかりの拍手を送る。そして・・・イマイチだったときは、まわりがどんなに拍手をしていても拍手ができない。(苦笑)