後味悪い本
とある20台の女の子。
「もっているのもエグくて嫌だ」という本があるという。
「今日古本屋に持って行こうと思って持ってきてるんですけど読んでみます?」と差し出され、
「うん、読んでみる」と読み始めた。
短編集だった。
1話目、確かにエグさはあるけれど、なかなか面白かった。
2話目、読み始めから異様な感じがぬぐえなかったものの、なんとか読み進め・・・
・・・・・・途中、ギブアップ・・・。
それまでもエグいシーンや表現はあったけど、極めつけは動物虐待的な話が出てきたページで、
「ごめん・・・無理」
と持ち主に返してしまった。
どうやら3話目はもっとエグいらしい。
それにしても、なんという後味の悪さ。
今でも内蔵がぐちゃぐちゃしているような、吐き気がするような感覚。
文筆界の事はよくわからないけれど、
読者をそんな風な感覚にさせられるのはすごい事なのかもしれない。
でも、私はもう二度とゴメンだ。
若い作者で、ネットで書いていた小説がとある編集者に注目されてデビューしたらしいけど、
私はもう読めない。
ああ、頭の中をリセットしたい。
消しゴムで読んだときの記憶を消してしまいたい位だ。
言う持ち主の彼女は、3話目がもっとエグいのだと言ったけれど、
ということは全話読んだということだよなぁ。
ある意味、すごいと思う。
私にはもう生理的に受けつけない。
本に対してここまで拒絶感を持ったのは初めてだ。